そろそろ戻ります

ネットから一年以上遠去かっていました。

ライフステージの変化、心境や体力の変化…私自身も、私を取り巻く環境も、随分と色んな事が変わりました。

最近はパソコンより、よりお手軽な携帯でのネット通信が主流になりつつありますが

時間を割き、目的意識をもって何かを検索したり眺めたりするのは

やはりパソコンでのオンラインが良いのかな…

読書する時間も持てないくらい目まぐるしい時間が過ぎ、少しだけ余裕を持てるようになったので

サイト…そろそろ復活させようと思っています。

天文学的数字の無数のサイトの1点、ご縁があったら遊びに来てください。

サリンジャー逝去

J・D・サリンジャーが27日、老衰により亡くなられたそうです。享年91歳。大往生ですかね。

ライ麦畑でつかまえて』は村上春樹さんの訳で『キャッチャー・イン・ザ・ライ』が03年に出版。

私はどちらも読みましたが、時代の空気感こそ違えど、表現は瑞々しい。

もう随分と久しく、というか私の時代にはすでに新刊は出ていないので、オンタイムで読むことはできなかった作家だけれど

この人に影響された痕が残る作家が好きだったりするから

顔の知らない恩師の師…という感じ。


時々思うんですよ。作品やよい仕事といったものは後に残りますが

人って、ところてんのように(笑)時代に押し出されているんだなと。

デトックス

今日の月齢は2。薄光を輝かせながら、笑った唇のような、薄刃のような下弦の月でした。この月齢、遠いのです、地球からも。

西北に低い雲が蔽い、その上に澄んだ夜空が広がり、まるで結晶のような星が瞬いていました。

写真に撮りたかったんですが、きっとこの美しさは撮れっこない(笑)

暫く突っ走って来て、知らないうちに溜まってものが堰を切ったようにこみ上げて来て、車を走らせ高台へ。

寒いというのに外に出て暫く空を眺めていました。

冬独特の匂い、音のない雪の降る音…そんなものを一緒に感じていたら、もう会いたくても会えない思い出に出逢ってしまいました。

でもそれは感傷的なものではなく、後ろ向きの感情でもなく、むしろ前に進ませてくれる。過去の一瞬が今も未だこの私を支えてくれる。

まるであの夜空の星みたいなものです。

その時は苦しくても。

読書も同じ。僅かな一文が残り、支えてくれたり励ましてくれたり。

残り続けるものは今は判らなくても。

2010年明けてます

既に新年も10日以上経っているのに年頭のご挨拶もないですが、一応『明けましておめでとうございます。今年もヌルいサイトFantasia Lab.を宜しくお願いいたします。』とか言ってみます^^;

昨年は(というより「も」?)殆ど更新らしい更新ができなくて、覗いてくれる方々にはいい加減愛想つかれているような気配(泣)

でも、一読書人としては本も人も数は少なくても良い出会いがあった年でした。

今年はどんな年になるかな~

夏に向けてジュブナイルでもあげようかな…って、お察しの良い方は…ジブリですよね^^;

床下の小人たち (岩波少年文庫)

メアリー・ノートンの『床下の小人たち』をモチーフに(こういう書き方は既に床下~ではないジブリ作品になると予想できるから)今年の夏に公開されるそうです。

『床下の小人たち』は床下に住んでいる小人たちが床上に住んでいる人間から生活必需品をなんでも借りて暮らしているという愉しくて温かいお話しですが

自分で失くしたものがあると小人のせいにしたくなりますよ(笑)『絶対ここに置いてあったはずなのに…小人たちが借りていった?』な~んて。

小人の話が出ると、私としてはプラチェットの『遠い星からきたノーム』の話をしたくなりますが、何しろ絶版で。

もう何年も前に読んだのに未だに思いだすと笑いがこみあげてきます。テリー独特の『児童書に見せかけて…ぎゃふん』な作品で、三部作なんですが、これらを読むと旧約聖書からアメリカ民族学、はては現代の土建業から経済学の問題、生物学や宇宙開発の裏まで網羅されていたりする(爆)、深いお話な訳です。

ってプラチェット作品の話にすり替わりましたが、今年こそ訳出本が出てほしいと願っています。

あー私事都合により今年も読書冊数少なめ・更新点数更に少なめ不安定である予想ですが、お付き合いしてくださる方はお付き合いして下さい。

おまけ:野望コンテンツ今年は開きます。

今年もありがとう

今年もネットに費やす時間は相変わらず少なくて、それどころか年々少なくなっていくようです。

ネットデビューした頃の熱のようなものは、私自身もそして訪れて頂く方々やサイトの変化とともに変質しているように思います。

リアルでの生活も昨年に続き、多忙であったり、重かったり、摩耗したり…でも潰されずに、流されずに

楽しむことや切り替えることを忘れずにいれたのは、たくさん出会った本たちのお陰かも知れません。

それに何と言っても、リアルの感動があってこそ読書の感動を自ら重層的にさせることができるんだと思うんです。

毎日泣いたり笑ったり、悔しがったり、落ち込んだり…そんなemotionが1冊の本、1つの言葉をプリズムのように輝かせてくれる…

だから、毎日フラットに生きられることは勿論幸福ではあるけれど、心は平板であるより、痛みや喜びに敏感であった方が、本も含め出会ったものすべてがより楽しくてemotionalなんだろうって。

ある時再読した本が、かつての自分の感想を超えたものになれるよう、新しい読み方が出来るよう、来年も進歩してたいな。

今年も紹介できた冊数は少ないし、訪問してださった方が様変わりしたような年ではあったけど、新しい出会いもありました。

それは読書人としてこの上もなく幸福な出会いだったんです。

サイトやってて良かったな♪と。

ありがとう。来年もまた。

冬へ向かう

ny-autumn今日は寒かった。雨が冷たかった。

でも私が暮らしていた大学があった場所は積雪は勿論していないけれどもう雪が降っている筈。TVの天気予報を見るたび、目線が北へ。

札幌はどうだったのか…もう吐く息が白いのだろうとか、窓ガラスが曇る頃ではないだろうか…と。

霙混じりの道路をコートを着込んで、手袋をはめ、鼻の頭を冷たくしてお気に入りの白のMTBに乗って北12条の門をくぐっていた頃が懐かしい。

暫く居たNYも丁度あの街と同じような気候で、この季節になると、風の匂いや冷たさや、屋内の温かさや…そんな景色が恋しい。

多分、無闇に愉しかった時期だったのかも知れない。今の自分が形成された場所だからかも知れない。

遠くなったからかも知れない。不可逆だからかも知れない。帰りたい…と時々渇いたように思う。

2009-11月の新刊・復刊

4309205283 ラウィーニア
河出書房新社
2009-11-13
アーシュラ・K・ル=グウィン 著
谷垣 暁美 訳
定価2,310円(本体2,200円)

英雄叙事詩『アエネーイス』に想を得て、古代イタリアの王女として生きた一人の女性の数奇な運命を描いた、壮大な愛の物語。
ちょっと気になる…。

4488577121
魔法の使徒下 (最後の魔法使者第1部) (創元推理文庫)
 
魔法の使徒(最後の魔法使者第1部) (創元推理文庫)
ヴァルデマール年代記
東京創元社
2009-11-20
マーセデス・ラッキー著
細美遙子 訳
定価:945円

父から疎まれ孤立するヴァニエルは、都の伯母のもとで教育されることに……。最後の〈魔法使者〉ヴァニエルの波乱の生涯を描く、〈ヴァルデマール年代記〉の新たな三部作。

なんだそうだけど。面白いのかなぁ

4336051623 お日さま お月さま お星さま
国書刊行会
2009-11-25
カート・ヴォネガット著 アイヴァン・チャマイエフ絵
浅倉 久志訳
定価:2100円

ヴォネガットの数少ない未訳作品にして唯一の絵本がついに邦訳。無神論者のヴォネガットが著名デザイナーと共作したクリスマス絵本。
…絶対読むよ。

 

今年の世界幻想文学大賞

ジェフリー・フォードの”The Shadow Year”とマーゴ・ラナガンの”Tender Morsels”が長編部門で受賞。

Tender MorselsThe Shadow Year: A Novel

ジェフリー・フォードに関しては短編集部門でも”The Drowned Life ”で受賞。うむむ…

他の主だった文学賞ではノミネートされていませんでしたが、読者投票で順位を決定するローカス賞では4位。

うむむ…微妙な…

しかし、ジェフリー・フォードのこと、きっと私にはツボであるのに違いない。

すっかり大物感が漂っていますが、私とジェフリー・フォードの鮮烈な出会いは国書刊行会からの『白い果実』。

The Drowned Life (P.S.)また国書刊行会から訳出されないかなぁ。

 

それにしても国書刊行会さん、装丁にしても目をつける海外本にしてもセンスがいい。

「未来の文学」シリーズなんていづれも垂涎もの。

そういえば、今では超が付くほど大好きなジーン・ウルフを読んだきっかけも、ここから出ていた「ケルベロス第五の首」。

これからどんな発掘がされるのかワクワクです…っていつの間にか国書刊行会へのラブメッセージになっちゃった。

Booklogリニューアル

いつの間にかBooklogが新しくなっていました。

仕様によっては本当の(?)読書ブログになるし、タグや読書の進捗状況も表示させることができて、とっても楽しい。

どんどん色んなツールが出てきてそれはそれでとても楽しいのだけれど、それぞれの個性を活かして複数使用していくのは、それはそれで結構悩ましい(笑

因みに私の本棚はこちら。あんまり更新してないな;;

多民族の国イギリス

ベーオウルフ』の紹介で有名な忍足 欣四郎先生が昨年3月に亡くなられて、その追悼論集である『「ベーオウルフ」とその周辺―忍足欣四郎先生追悼論文集』を手にする機会がありました。
これを編纂されたのが唐澤 一友さん。

この方の著書を読んだことがなかったのですが同じ春風社から出ている『多民族の国イギリス―4つの切り口から英国史を知る』が面白そうだったので読みました。

4861101484 で、本当に面白かったんです♪

イギリスと言えばWASP(White Anglo-Saxon Protestant)の国。そこからの移民がアメリカ大陸へ渡り建国し、アメリカも多民族国家だけれど、長い間国家の中枢を担う人々はWASP。実際にアメリカに留学していた時は東部では有色人種というだけで冷ややかな眼差しを私も身をもって経験しました。

WASPの国、イギリス…でも、例えばアーサー王伝説はイギリスのものなのに、どうしてフランス人が書いて有名になったのか・・・、「ベーオウルフ」のように北欧起源のものなのにどうして古英叙事詩なのか・・・。

UK(United Kingdom)~連合王国という名は一体どこから来たのか・・・。ケルトの文化が何故今ではアイルランド特有のものになったか・・・。

英文学に親しんだ方なら、一度は漠然とでも疑問に思われたことがあるかも知れません。教科書的な歴史ではなかなか回答に辿り着けない経験が私にもありました。

今でこそ、読書のお陰で朧気ながら「こうなんだろうな~」と高校時代の資料を片手に予測したことが脳内で少しずつピースが嵌っていますが。

この本には手っ取り早くイギリスの歴史の「どうして?」の回答を得られます(笑

読んでいて「あ~やっぱり!」「そうだったのか!」と感嘆符ばかり。

目次

1)イギリスを形成する4つの国

2)ユニオン・ジャックの成り立ち

3)王家の紋章

4)英語はアングロ・サクソン語か?

5)それでもなぜ「アングロ・サクソンの国」なのか? 

写真や図版も多く、地図もきちんと掲載されていますし、文章も平易で理解しやすい。

私が英文学の教員ならテクストを始める前に、この本を輪読して時代と民族の移動、統治者の変遷の地図を思い描けるようにしてから始めたいな(笑