| 指輪物語 | ![]() |
シルマリルの物語 | 農夫ジャイルズの冒険 |
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旅の仲間 |
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ホビットの冒険 | 仔犬のローヴァーの冒険 |
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二つの塔 |
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ビルボの別れの歌 | サー・ガウェインと緑の騎士 |
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王の帰還 |
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終わらざりし物語 | 妖精物語の国へ |
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追補 |
妖精物語について |
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サンタクロースからの手紙 |
1892年1月3日 - 1973年9月2日| 指輪物語 | ![]() |
シルマリルの物語 | 農夫ジャイルズの冒険 |
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ホビットの冒険 | 仔犬のローヴァーの冒険 |
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終わらざりし物語 | 妖精物語の国へ |
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サンタクロースからの手紙 |
| The Fellowship of the Ring | |
KEN-G ![]() ![]()
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本書は半世紀にわたり世界中の人々が魅了された物語である。神話・民話を伝承文学とし、近代のファンタジーと線引きをするのであれば、本書は間違いなく、その間に存在する。この作品なくして、近代のファンタジーは存在しえなかったであろう。映像化不可能と言われた本作品が、愛読者の力により映画化されたことは記憶に新しい。
物語は、中つ国はホビット庄からはじまる。そこに住まうホビット達は人間の大人の半分しか背丈がない。靴ははかず、皮の厚い毛の生えた足で野山を歩き回る。陽気で穏和で楽天的で1日6回の食事と、加えて週2回ぐらいごちそうの出るパーティーがあれば、標準的なホビットの暮らしといえる。 そんなホビット達のくらすホビット庄に住むフロド・バギンズは、養父ビルボ・バギンズから一つの指輪を受け継ぐことになる。冒険好きでエルフや魔法使いと友人という、“標準的なホビットとして似つかわしくない”ビルボがかつての冒険で偶然手に入れたその指輪は、じつは魔法の指輪だった。魔法の呪縛に“うすく引き延ばされた”ビルボは、魔法使いガンダルフのすすめにより指輪をフロドに託し、エルフの隠れ里・裂け谷へと去っていく。 ビルボの跡を継いだフロドは一見して“ホビットらしい“暮らしを送っていたが、徐々に指輪の魔力がホビット庄へ近づいていた・・・。 危険を察知したガンダルフのすすめで、フロドは村のはずれに居を移し、ホビット庄を離れる準備をする。しかし準備万端ととのってガンダルフと落ち合う約束の季節になっても彼は現れない。かわりに黒ずくめの騎馬が現れ、「バギンズ」を探し始める。フロドは年若い従弟にあたるメリーとピピン、そして忠実な庭師サムワイズとともにホビット庄を後にした・・・ RPGの普及によってファンタジーは世間に受け入れられ、また、ハリーポッターに代表されるファンタジー小説のブームにのった、いわゆるファンタジーなれした人であっても、本書を読むのには苦労するのではないのだろうか? 読者に提示される情報は、絵本に出てくるような平和でのどかなホビット庄で、どきどきするような冒険なんてかけらもない。しかし、そこに真綿でしめられるように不協和音が広がり出す。そしてフロドと仲間達は平和で居心地の良いホビット庄を旅立つ。外の世界で何が起こっているのか、自分たちがこれから何に巻き込まれていくのか全く想像せずに。 物語を読み始めたとき、読者はひとりの「まっとうなホビット」にすぎない。ホビット庄の外の世界なんて何にも知らないのだ。読み始めて最初に感じる難解さ、困難さは、旅立ってみてホビット達が初めて感じる、外の世界のありよう、過酷さの一部である。だが、ホビット達と読者は、途中一人の「大きい人」馳夫と知り合い、裂け谷へようやくたどり着いてはじめて平和なホビット庄の外で起きている世界の危機を知ることになる。 ここまできてホビットと読者はホビット庄の住人から、中つ国の住人となる。 ここから先の物語は、ここに至るまでの困難さにくらべ、旅そのものはさらに過酷となるにもかかわらず、ページを捲るスピードはどんどん加速していくことになる。しかしながら、詩編や歴史背景などは一読だけで読み切れないのは事実である。この物語は、ひとつの学問である。読み返し、研究するたびにあらたな理解に至ることが出来るものである。 |
| The Tow Towers | |
KEN-G ![]()
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本書は半世紀にわたり世界中の人々が魅了された物語、その第2部にあたる。 ホビット族のフロドが養父ビルボから譲り受けた魔法の指輪は世界を支配するほどの魔力を秘めた冥王サウロンの力の指輪だった。かつての戦争で討ち滅ぼされたはずの冥王はいまやその力を徐々に取り戻し東の彼方暗黒の国モルドールから、中つ国を征服する準備をすすめていた。力の指輪の存在する限り冥王は滅びず。そして指輪を破壊するには指輪が生まれた場所、モルドールの火山、赤く溶けた岩が逆巻く“滅びの亀裂”のうちに投げ込む他はなかった。 とうてい実現不可能なこの任務へフロドは自らが指輪を運ぶことを決意する。それを助ける旅の仲間は、魔法使い灰色のガンダルフ、失われた人間の王の末裔アラゴルン、王無き国の戦士ボロミア、エルフ族の王子レゴラス、ドワーフ族のギムリ、そしてホビットから従弟メリー、ピピン、そして忠実な庭師サムワイズ。しかしながらその道半ばにしてあるものは奈落に消え、あるものは指輪の魔力により乱心し、結果、オークの襲撃をうけ仲間は離散し、第1部は幕を引いた。 本作では道を違えた旅の仲間達を、二つの物語として追いかける。オーク達にさらわれたメリーとピピンを救うため決死の追跡に走るアラゴルン、レゴラス、ギムリの3人の物語。やがてこれは裏切り者、賢者サルーマンと騎士国ローハンの民との戦さへと発展する。いまひとつは使命のため、モルドールへの過酷な道を孤独に進むフロドとサムの物語。二人はビルボより以前に指輪を所持し、身も心も醜く堕落させられたゴクリと出会い、彼を案内人として奇妙な、影の下を歩く旅を進む。それぞれの物語で、離散した旅の仲間達はそれぞれの活躍を見せていく。
また中つ国のありようが少しばかりひもとかれ、新たな登場人物達が舞台を彩っていく。なかでも、ボロミアの実弟ファラミアと、騎士国ローハンの姫エオウィンはその人物像と葛藤とが印象深い。各々、二つの物語の主人公たちに出会い、影響を受け、選択したその行動は物語に奥行きを与える。特に後者は本作中唯一人間族の女性として活躍する人物で、神話上のAthenaやValkyrieを思わせる勇ましさと気高さ、純粋さを見せてくれる。 タイトルに示される二つの塔は物語の舞台となるサルーマンの居城オルサンクと、モルドールの最前線ミナス・モルグルを指すと考えられる1)が、場面を違えた二つの物語が相並んで屹立することを象徴しているかにも捕らえられる。 それぞれの物語の主人公達は思い悩み後悔する。 「わたしのすることなすことみんな裏目に出る。」2) 「わたしの選択はどれもうまくなかった」3) しかしながら彼らは立ち止まらない。自らを奮い立たせ、あるいは信頼する仲間の助けを得て、あるいは離ればなれになってしまった仲間を思い、時に軽口をたたきながら足を前に踏み出す。 暗い、希望の光の少ない影に覆われた時代をひたむきに足掻きながら進んでいく。 「途中で引っ返した者があったとしても、その連中のことはわからないでしょう。忘れられてしまったでしょうから。おらたちの聞くのは、ただそのまま道を続けた者たちのことですだ」4)アラゴルン達はいよいよ冥王との戦の最前線、アラゴルンが王として帰り着くべき場所ゴンドールへと向かう。フロドとサムはモルドール入国目前にしてゴクリの裏切りにあい危機に陥り第2部は締めくくられる。 そして指輪を巡る戦いは、二つの物語がハーモニーを奏でるように調和しながら第3部へと続く。 1) サウロンが座す闇の塔バラド・ドゥーアを指すと言う説もあるようだ。 2) アラゴルン 3) フロド 4) サムワイズ |
| Return of the King | |
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| The Silmarillion | |
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稀代の創作神話。 指輪物語の前史ともいうべき本。「指輪物語」の参考図書としてではなく、独立した物語として読んでも充分楽しめる。 アルダ(=地球)創世から指輪戦争までの歴史が描かれている。 トールキンがシルマリルの物語を1冊の本として書き上げた訳ではなく、トールキンの没後息子クリストファーが膨大な父の草稿や資料を編集したもの。 言語学者であったトールキンは自ら新しい言語を生み出し、その言語に生命を与えるべく世界を創り上げた。 ここにはシンダリン、クゥェンヤなどエルフ語も歴史の流れの中で変化・分岐して行く。中つ国の各所で名付けられた地名にも当時繁栄した種族の言語が色濃く残っている。まさに、現世で我々が目撃する歴史の姿そのままである。こうした細部に対するこだわりが、世代を越えて読み継がれ、何度読んでも倦むことのない要因の一つであろう。 2003年5月原書Second Editionからの翻訳として新版が発行された(参照:左上画像)、装丁・固有名詞表記方法等大幅な改訂が見られた。 指輪物語の舞台である中つ国の神話と歴史を時代を遡り、伝承形式で綴られている。 |
| The Hobbit | |
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| Bilbo's Last Song (1974) | |
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| Unfinished Tales | |
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| Roverandom | |
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![]() 子犬のローヴァーはある日路上でボール遊びをしていた。するとそこに老人が1人通りがかり、ローヴァーのボールを拾い上げた。 ローヴァーは『お願いします』と言う言葉も無くボールから手を放せと唸るのだが、老人はローヴァーをからかおうとボールをポケットの中にしまい込む。 それを見たローヴァーは老人のズボンに噛みついてしまう。 怒った老人はローヴァーをオモチャの犬に変えてしまう…そう、老人はアルタクセルクセスと言う名の気難しい魔法使いだったのだ。 オモチャにされたローヴァーは、店先に並べられ、あるお母さんに買われて行く。 お母さんからローヴァーをプレゼントされた少年は大喜びだったが、ローヴァーは脱出の機会を伺っていた。 ある時、少年がローヴァーをポケットに入れて浜辺に遊びに行った際、ローヴァーはポケットから落ちて見事脱出成功。 少年はオモチャを失したことを悲しみ随分と探し廻るが、さて、ローヴァーはここから大冒険に出る。 月や海底にまで旅をして、魔法使い、月の男や白い竜、そして海の王や人魚姫にも出会いながら、漸く自分をオモチャに変えてしまったあの魔法使いアルタクセルクセスに再会するのだが・・・。 ![]() 一瞬瀬田貞二訳かと思わせるくらいよく似た雰囲気に訳出しているが、時々雑な単語が目につく辺りで、別人が訳出しているのだと確認できる(笑) まぁ訳のことは置いておき、如何にもトールキンらしい物語でニッコリできるのが良い。 どことなく「ホビット」を彷彿とさせるストーリーで、何よりトールキン自筆の挿絵のステキなことったら! この物語はトールキンの息子のマイケルが4歳の頃、大事にしていた犬のオモチャを砂浜で遊んでいるときに失し、へこんでいる息子のために即興で話し聞かせたのが始まりだったとか。 なるほど、砂浜でローヴァーをなくした少年はマイケル君だったのですね。 いやぁ、こんな父親に育てられて、何と羨ましい! |
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contributorLeon |
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表題にもなっているエッセイの他に「神話を作る」(Mythopoeia)と「ビュルフトエルムの息子ビュルフトノス」(The Homecoming of Beorthnoth Beorthelm's Son)を併録。 「妖精物語について」はファンタジー擁護論とも言えるもので、「言葉」にまで突っ込んで起源を解くのは言語学者である著者独特の論法で面白い。 ファンタジーについて語られるとき、必ずといって良いほど引き合いに出される「不信の自発的停止」(サミュエル・テイラー・コールリッジ)という考え方に疑問を投げかけているのだが、この部分には大きく頷いた。 読み手が物語世界に入り込むためには「不信の自発的停止」が必要としたコールリッジに対し、トールキンは同じ状態を「<準創造者>として成功したのだ」と言う。 プロの詩人であるコールリッジが読み手に努力を求めるいるのに対して、専門外のトールキンが創造の巧みさこそが重要であるとしているのは皮肉めいている。 また、<準創造者>として成功するための鍵として「形容詞」の重要性を指摘しているが、これを言語学者らしく自在に使いこなして成功した「指輪物語」の存在があればこそ説得力がある。 「神話を作る」は、トールキンがC.S.ルイスに宛てて送った書簡で、前後の文脈は判らないものの、ルイスが「神話と妖精物語は嘘だ」と言ったことに由来するとのこと。 創造主に似せて造られた人間が準創造を行うのは自然なことであるとするのはカソリックである著者らしい論法だが、神話を作るのが人間の能力だとすれば、「旧約聖書」との折り合いのつけ方が難しいのではないだろうか。 「ビュルフトエルムの息子ビュルフトノス」は10世紀にヴァイキングとイングランドの間で起こった「モールドンの戦い」を素材にした戯曲的な叙事詩。 「アングロ・サクソン年代記」を物語風味に最話したものとも言えるが、英雄であるビュルフトノスその人ではなく、家臣にスポットライトを当てているのが興味深い。 「指輪物語」を読んでも感じられるが、トールキンは勇敢さよりも忠義心に心を動かされるタイプであったようだ。 |
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